■4月の御教え | ||||
有り難きことのみ思え人はただ きょうのとうとき今の心の (御文一四七号) |
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《解説》 「この時教祖思い 心から敬慕して止まなかったご両親を、わずか一週間の内に流行病で失った悲嘆の極みに至って、終にご自身が生死の関頭に立つところにまで陥った教祖宗忠様は、「今生の別れに・・・」と覚悟を決めて最期の御日拝をなさいました。文化十一年(一八一四)正月、病床から抱き出されて拝した、昇る朝日を目の当たりにされた時の教祖様のご心境が明記されたのが冒頭の文章です。 それからの、真っ暗闇の心の中に一つずつ火を灯していくような「ひたすら心をもって心を養う」日々の厳しさがどれほど徹底したものであったかは、明日をも知れない重篤の病を二カ月ほどで完全に払拭された事実からも拝察できます。 そして、いよいよその年の冬至の日、天命直授という神人一体の境地に立った教祖様は、一切万物の親神が天照大御神であり、人は天照大御神のご分心(御分霊)をいただく神の子であるという揺るぎない確信を得られるのです。それは、ご分心のご座所である私たちの心の本当の在り方を教え示して下さった、心直しの基軸となるものでした。 今月の御教えは、教祖様ご自身の実体験に基づいた、いわば「切れば血の出るような」生きた教えであるとともに、感謝の宗教たる本教の信仰姿勢の第一歩を示して下さった御教えの原点なのです。 |